プロローグ 2

まるでどんと衝撃を感じたかのように、一気に全身を感じて意識が戻った。
開いた目に映ったのは真っ白な天井だった。
『・・・・・ここは・・・』
身じろぎしながら、記憶をたどる。
『ああ、そうか・・・』
自分なりに納得しながら、体を起こした時にドアが開いた。
予想通り、ふわりふわりと揺れる赤みがかった金髪、オレンジ色の瞳の男が立っている。
「キュオ。今は何時だ?」
キュオは「○時○○分だ」と答えながらベッドへ向かってくる。
「手術終了時間は?」
俺はキュオから視線を外し、ベッドから降りながら聞いた。

「う・・・」
自分から漏れた声で、一気に我に返る。
首を振って、体全体に感じる重さを払いのけるようにしてから目を開けた。
視界の右側に人がいるのを感じて首をめぐらす。
ベッドからちょっと離れた椅子に座ってこちらを見ているオレンジ色の瞳と視線が合う。
「・・・・・・」
お互い視線をそらさない。
無言で見つめあう時間、その間に俺は記憶を手繰っていた。
『・・・・何をしていたんだっけ?』
『──その前に、男の名前が先だ』
幾度となく呼んだことのあるはずの名前が出てこない。
ぱちぱちと瞬きをしたその瞬間、過去の記憶がふと脳裏を横切った。
「・・・キュオ・・」
名前を呼ばれた男がふんわりと微笑んだ。

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