プロローグ 1

真っ先に感じたのは腕の重さ。
次に胴をから足、最後に首から頭。
右腕をそっと持ち上げて、目をこすろうとして、右目の布に触れる。
『──ああ、包帯か・・・』
巻かれていない方の左目をそっと開くと白い天井が目に入った。
そっと体を起こして、部屋の様子を見る。
真っ白な天井、真っ白な壁。
寝ていたベッドもかけられていたふとんも真っ白。
そして最後に目に入った机と椅子まで白かった。
そっと立ち上がり・・・片目で見るのに慣れていないせいか少しだけよろけながら机へと足を進める。
椅子を引いて腰掛け、机の引き出しを開けてノートと鉛筆を取り出す。
一緒に時計も取り出して時間を確認する。
パラリパラリとノートを開いて、時間をメモした。
続けて”体調・・・特に問題なし”
そうノートに書き終わった時、部屋のドアが開いた。
それは俺の予想していた通り、ふわりふわりと揺れる赤みがかった金髪、オレンジ色の瞳の男だ。
男の目をしっかりと見つめ、
「遅いぞ」
俺は言った。

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